2007年7月24日火曜日

本当に都会の人は薄情で他人に無関心であるのか?

本当に都会人は薄情で他人に無関心であるのか?

確かに、何か厄介ごとには係わり合いになりたくないものではある。
しかし、見知らぬもの同士が集合すると一種の集団心理の罠にはまってしまうのではなかろうか?
つまり緊急事態を目にしたとしても、周りが反応しないと自分自身、それを緊急事態だと認識できないという現象が起こるということなのだ。

■集合的無知

誰かが道端で襲われていたとする、それを観てだれも助けようとしないという薄情なことが都会では多くある。

しかし、これは個々の人間が無関心であるからという理由だけではないと心理学者は言っている。

社会的証明の原理により、だれもが何もしないような状況では、何もしないことが正しいことであって、その出来事は緊急事態ではないと自動的に解釈されてしまうのである。=集合的無知の状態そしてこの集合的無知の効果は、見知らぬ人同士の間で最も強く現れるのだ。
   
したがって、人が集団になると援助をしなくなるのは、彼らが不親切だからではなく、確信がもてないからであり、緊急事態が本当に起こっているのか、行動する責任が自分にあるのかどうか、こうしたことに確信がもてないから、援助しないのである。


■どうすれば助けてくれるのか?

このような状況下では確信と責任をもたせることで人は行動に移れるので、多くの傍観者がいても、その中の一人を指で指し、「助けて」と援助を求める。

そうすると指された人間は、緊急であるということの認識と指名されたことによる責任を感じるようになる。

集団の中で助けを求める必要に迫られたら、そうすることで援助が得られるようになるのである。

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