2007年11月8日木曜日

頭の中の矛盾。。。認知的不協和

部下のKが席に戻ってくる。。。

こっちに歩いてきて私の斜め右前の席に据わる。。。

そしてタバコの臭いだけが私の方へと漂いくる。。。。

何年もタバコを吸っていないと臭いを嗅ぐだけで不愉快になるものだ。。。。

まぁこんなことたいしたことではないのですが。。。


「タバコは体に悪い」これはみんな知ってることです。

歩きタバコは人に迷惑をかけるということも、

当たり前のことと認知しているものの、

喫煙者側は、「どこもかしこも禁煙にしやがって、外でぐらい自由にすわせろ!なんて思っている」ものです。。。。

実際に私もタバコをやめる前は、そう思っていましたから。。。。。

本当に嫌いな人にとっては悪臭(ウ○コのにおいなど)をかがされているのと変わらないというのに。。。。

まあ、「タバコを吸って太っている人間は自らを律することができない不摂生な意志の弱い(我慢ができない・だらしない)人間だ」と勝手に決め付ける(バイアスをかけてしまう)ことも、ままありますが。

さてそれは横に置いといて。。。



タバコは体に悪いと分かっているのにタバコを吸っている人は、

タバコを吸いたい気持ちと、体に悪いという情報との不協和(矛盾)をどのように解決しているのだろうか?

例えば、

「体に害があるかどうかははっきりしていない」と情報を歪めたり、

「ストレス解消になる」という新しい認知を持ったりする、

など考えられます。

このように、人は矛盾することを嫌っていろんなことをするもの。。。。

これを実証する実験がかつて行なわれた。。。







1ドルの報酬実験(1959)

社会心理学者フェスティンガー(L.Festinger)とカールスミス(J.M.Carlsmith)の実験。

○退屈な作業を1時間
ある2つの学生グループに「とても退屈な作業」を1時間続けてもらう。

○次のひとに「面白かった」とウソを言う
作業終了後にその2つのグループとは別の次に作業をするひと対して「作業は面白くてやりがいがあった」とウソ言う

○謝礼1ドル組と20ドル組

そして1つのグループには、謝礼として1ドル。
もう1つのグループには、謝礼として20ドル支払う。

さらに報酬を支払った後、その作業についての質問をします。

○事後の質問「面白かったですか?」
「作業は面白かったですか?」



1ドルのグループと20ドルのグループ

どちらが「作業が面白かった」と答えたでしょうか?





報酬が多い方が良い回答をすると思われますが、実際は逆で

1ドルしかもらわなかったグループの方が「面白かった」と評価する傾向があったのです。


なぜ、そんな結果がでたのでしょう?


■20ドル=作業の対価としてとらえた。
20ドルの報酬を受けたグループは、「面白くない作業」というストレスを
20ドルという報酬で解消・正当化(作業の理由が明確化)され、事後の評価では、
ストレスのない状態だったので、自分の行為に対して正当化する必要もなかった
から、素直に「面白くなかった」と答えることができたのです。

そして

■作業>1ドル・・・理由がない・・・不快感・・・ 
1ドルしか報酬を受けてないグループは、「面白くない作業」というストレスは
1ドルという報酬では解消できません。となると「こんなつまらない作業に
1ドル程度のため1時間もの時間を浪費した」という自分の行為にストレス(不協和)
がのこり不快な状態になる。

そうすると無意識にそのストレスを解消するため「意義のある面白い作業」と思うことで、
正当化しバランスをとってしまったのです。

自己の正当化。。。

ひとは自分の行為に対して報酬や評価など外部からその理由を獲得できないときは

自分の内部で自分自身を肯定することでバランスをとるものです。


この実験の場合は、「退屈な面白くない作業」という事実が、自己の正当化のため

に「面白い作業」として歪められてしまってます。

しかし歪めた本人は、やっかいなことに正しいと思っているのです。

じゃあどうすればいい?

それは考えてみてください。

ヒントは「外部からその理由を与える」です。

※内容に多少、失礼な表現があるかもしれませんが、あくまでも社内コーチングブログの抜粋なのでご了承願います。




ホームページ制作は、WEBアドバイザーズ



ホームページ制作は、WEBアドバイザーズ

0 件のコメント: