2007年11月29日木曜日

あのひとには「花」がある。。。

あの人には「花」がある。

なんて「本当」の意味を知らないのに、(なんとなく)

こんなセリフを言っていたりするのですが。。。

この巷で言われている「花」というのは、世阿弥の「花伝書(風姿花伝)」から来ているのだと思います。

世阿弥の「花伝書」は今から600年前に書かれたもの。

その花伝書には、

人の心を打つ本質的なもの(人に感動を与える力)を「花」とあらわしている。

その「花」に関してですが、以下のように書かれています。

「珍しいものには、珍しさの花がある。
人は一瞬その花に惹かれるが、
それはまことの花ではない」


珍しいもの=「時分の花」

たとえば、新しいテーマパークができたとする。

鳴り物入りでオープンしたが1年で顧客がいなくなる。

なんて話は良く聞きます。

なぜなら、オープンした時は、珍しさの花がある。

しかし、それは長続きしない。

それは「まことの花」でないから。。。

ここで言う「まことの花」とは、「永遠にお客様を魅了し続ける力」。

店舗経営で言うならば、珍しさの花があるのは、4~6ヶ月といったところ。

その間にコミュニティを作るなど軌道に乗せる工夫が必要となる。

その工夫を考えるのが重要だということ。

花伝書には、

少年は美しい声と姿をもつが、それは「時分の花」に過ぎない。

能の奥義である「まことの花」は心の工夫公案から生まれると説く。

「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」として『風姿花伝』の内容は長らく秘伝とされてきた。

これ以外にも、『序・破・急』は劇作法、演技、舞台美術、音楽をすべてこの構成にするというものが書かれていますが、

その内容は、現在、演芸や漫才・CMや映画の構成そのものなのです。

人を飽きさせないで物事を伝えるのは学校でならった「起承転結」ではないということ!

「結」で終わってしまうようでは、「動」となる働きかけが必要。。。。


「序」が導入部で注意を引き興味を持たせる。

「破」が「序」を受け継ぐ展開部でより心を惹きつけ感情を動かす。

「急」で加速し終結に至るところで相手のレスポンスやリアクションを引き出す。





珍しさと心地よさ。。。

(アメブロ限定記事)



部分出典:小阪裕司著「失われた売上を探せ!」  

      世阿弥、水野 聡 現代語訳 風姿花伝


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