いいかみんな。
消費者というものには、
「ニーズ」なんてのはないんだよ。
消費者ってのは、
欲求はもっているんだけど、
曖昧模糊としているんだよ。
「こういう二輪車に乗りたい」とか、
そういう具体的なニーズというのは、
ほとんど持っていないんだよ。
俺たちがそれを形にしてやらないとな。
by本田宗一郎
本田さんは本質を感覚的に理解していたということなのでしょうか?
「これからは、顧客のニーズに対応した顧客志向でなければダメだ」
なんて解ったふうのことを言う人が結構います。。
ニーズとウォンツについての定義はあまり意味が無いのでここではニーズを主に必要性(必需)というストレート
な意味で使います。
私は、顧客志向である必要はありますが、ニーズ(必要性)ありきで顧客にそのニーズ(必要性=需要)を聞くような姿勢で行なう事業には、規模(大資本)を利用できない限り、将来はないと思っています。(コモディティ化する)
一見、ニーズに対応しているビジネスも実際は、
そのニーズは顧客は把握していなかったというものが多いのです。
例えば店舗向けの深夜対応の畳屋 や雑貨屋ブルドック が話題になっていました。
「ニーズ」があるから。。。。と。。。。
これらは顧客の声やアンケートからは実現できなかった事業でしょう。。。
(仮説を立てて詳細にわたるアンケートを行った場合は、潜在需要を見つけることができたりしますが)
本質はニーズに対応したのではなくニーズ(潜在需要)を「かたち」して顧客に働きかけたり、ウォンツ(欲求)に対応している。。。。ということに気づくべきなのです。。
そりゃそうでしょ!
世の中にないものに対してニーズなんて気がつかないでしょ普通は!
お客様は自分の潜在需要(ニーズ)が何かなんて自覚していないものです。気づかせないかぎり。。。
でも「ニーズ」で人によっていろいろな解釈で使ってますね。。。
さて、ニーズ(必要性)ありきの姿勢での事業に将来性がないと言ったことについてですがが。。。
単純に利益や価値という指標で説明してみることにします。
ではまず質問です。
①今あなたが(買える)必要なモノを5個思い浮かべてみてください。。。。
( )
( )
( )
( )
( )
②今あなたが(買える)欲しいモノを5個思い浮かべてみてください。。。。
( )
( )
( )
( )
( )
いづれも、この(買える)はローンも含みます。。。。。
さあ、①と②の総額はどうでしょう?
当然のように②の方が圧倒的に高かったですよね?
①がニーズ(必要性)で②がウォンツ(欲求)どちらが価値が高く商売としても利益が高いかは歴然としています。
それに必要性(ニーズ)が高ければ必需品となり、どこでも手に入るものとして競争が発生し価格は下落し、安くてどこでも手に入るもの=コモディティ化するものです。
それでは、今あなたの家のドライヤーが壊れていて、(必要ということで)ドンキホーテに買いに行ったとします。
はたしてあなたはドライヤーだけ買って家に帰るでしょうか?
統計的には8割以上の確率で余計なものも買っていくことになります。。。。。
この余計なものは、事前に発生しているニーズではありませんよね。。。。。
店舗を歩いているときにニーズに気づいたり、欲しくなったりしてモノを買っている。。。。
店舗自体がニーズ(潜在需要)をかたちにしたり、ウォンツ(購買欲求)を演出したりしているからです。
マーケットインや顧客志向という考え方もそれを語る人の言葉(私の意見も含めて)をそのまま鵜呑みにしてはいけない。
分析結果など心理学的には持論の仮説へと誘導するようなことが多く、錯誤することがあるからです。
その本質を見抜かないと。。。。
※ここでのニーズ・ウォンツは文脈によってそれぞれ違った意味があります。でも理解しやすいので便利な言葉ですね。あえて定義はしませんが。。。
ホームページ制作は、WEBアドバイザーズ
Copyright 2007 r.ehara All rights reserved. 無断転用を禁ず
0 件のコメント:
コメントを投稿