2007年8月28日火曜日

自殺報道による事故の連鎖と放送の影響力

前回の引き続きですが、自殺報道による事故の連鎖があるという話です。

米国での調査によると、新聞が「若い人物」の自殺を詳しく書きたてると、その数日後、自動車を立ち木や柱や盛土に衝突させて死亡するのは「若いドライバー」で、その反面、ニュースが「お年寄り」の自殺を報じた後には、「お年寄り」のドライバーたちがそうした衝突事故で死んでいたという事実が浮き彫りになりました。


事故偽装自殺の巻き添え

そして、その上、全く関係ない人々が死んでしまうこともデータが示しており、交通、航空機の死亡事故が明らかに増加するという傾向がみられたのです。いわゆる巻き添えと考えられるのですが。


危険なのは報道後の3、4日後と1週間後

報道が流されてから、事故や自殺の発生件数の推移を調べると、ニュース公表後の3、4日が最も多く、その後しばらく減少するが、およそ1週間後にもう一度ピークがやってくる。
そして11日までにこの効果は消失するという統計データによる分析がなされているのです。

これは模倣的な自己破壊を事故と偽装しようとする人々は、実行する勇気を奮い立たせ、事故の計画を立てるためにか、それを順序だてて行なうために、決行するのに数日を要するとみられます。


自殺以外でも暴力行為の報道や格闘技の放送でも

デイビッド・フィリップスの研究では、1973年~1978年の統計で、大きなネットワークの夜のニュースでヘビー級のチャピョン戦が放映されると殺人発生率を引き上げるという分析がなされており、しかも、対戦で黒人選手が負けると、その後10日間に若い黒人男性が殺されることが多くなり、若い白人男性が犠牲になる傾向はなく、逆に対戦で白人が負けると、黒人男性ではなく若い白人男性が対戦後の10日間に殺されることが多くなっているという統計があります。

攻撃性のある放送は自他への攻撃性を誘発する

この研究の結果、「広く公表された攻撃性」は、それが自分に向けたものであれ、他人に向けたものであれ、類似した犠牲者を増やすという傾向をもっていることが明らかにされたといえるのでしょう。

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