閉まりかけているエレベーターに駆け込む。。。。
するとそこには、眉間にしわをよせた厳ついおじさんがひとり。。。。。
急にその空間は息苦しい感じが。。。。。。
ふと目はエレベーターの階数表示へ。。。
エレベーターではなぜ黙って階数表示を見るのでしょうか?
知らない人たちとエレベーターに乗り合わせたとき、
たいていは黙って階数表示を見つめることが多いですよね。
それにだいたい微妙に居心地が悪くなる。
心理学によると、人はだれでもパーソナルスペース(
個人的空間”縄張り意識「ポータブル・テリトリー」”)
を持っていて、
そのスペース(だいたい自分の体を中心に半径1~2メートル)
に他人が侵入すると、不快感を感じるということです。
あの狭い空間でそれを紛らわすのに都合がいいのが、
動いていく階数表示を見つめること。。。
このパーソナルスペースですが、相手との関係によって、
その距離は異なってくるらしい。。。
相手との関係と対人距離は
アメリカの文化人類学者であるエドワート・ホールは、
パーソナル・スペースを4つのゾーンに大別し、
それをさらに近接相と遠方相の2つに分類しました。
この研究はプロクセミックス(proxemics、近接学)と言われています。
そのなかで、親しい者同士に許される空間は密接距離とされています。
①密接距離---ごく親しい人に許される空間
・近接相(0~15センチ)
抱きしめられる距離
・遠方相(15~45センチ)
頭や腰、腿がかんたんに触れ合うことはないが、
手で相手に触れるくらいの距離(親しい人同士がささやきあえる)"
②個体距離---相手の表情が読み取れる空間
・近接相(45~75センチ)
相手を捕まえられる距離
(夫や妻、恋人以外がこの空間に入ると、違和感を感じる。ドキドキ)
・遠方相(75~120センチ)
両方が手を伸ばせば指先が触れあうことができる距離
(個人的な話をするときによく利用される)
上記の空間のなかに、あまり親しくない人が入ってくると、
不快感を感じることが多くなります。
ただし、このパーソナル・スペースには個人差があり、
社会文化や民族によっても異なるそうです。
しかし、他人に不快感を与えない空間のとり方の目安として、
覚えておくと便利でしょう。
さらに、空間のとり方による不快感は男女でも異なるそうです。
③社会距離---職場の同僚と一緒に仕事をするときなどの距離
・近接相(1.2~2.1メートル)
・遠方相(2.1~3.6メートル)
④公衆距離---公的な人物と公式的な場で対面するときの距離
・近接相(3.6から7.5メートル)
・遠方相(7.5メートル~)
とても外交的な人は、
パーソナル・スペースが全体的に狭くなることがあるでしょうし、
逆に、内向的な人はもっと広くなるかもしれません。
とにかく初対面の人に対して、
いきなり120cm以内の距離に近づくのは、避けた方がいい。
しかし、通勤電車では、パーソナルスペースなどありゃしない。。。。
なぜかというと、少人数の場合、接近すると意識しますが、
多数の場合は、
そのシチュエーションが普通なので(異質でないということ)、
関係がなくなるのではないかと思われます。
とは言うものの、始発駅で席は自由に座ることができるといった状況では、
いきなり真ん中に座る人はまずいません。
端の席から埋まっていくものです。
これは人間の防衛本能と関わりがあります。
そして端が埋まると二人分くらいの距離を置いて中間に人が入っていく。
隣に座らざるを得なくなって、やっと隣に人が座る。
そんなことからすると仕方なくそうなっているとも言えるかもしれません。
相手との距離については、
「親しさを演出したければ小さくし、
儀礼的なお付き合いに留めたければ大きくする」
これはある程度の人が無意識に行っていることです。
逆に考えれば、このパーソナルスペースを旨く利用して、
これらを意識的に操作することで相手に与える印象を
コントロールすることもできるということでしょうか?
まあ距離ありきではなさそうですが。
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